日銀の威力と限界 2012 2 18

 今週(2月17日)の外国為替市場では、
急速に円安が進んでいます。
 これは、素直に「日銀の威力」と評価したいと思います。
日本銀行は、14日に事実上のインフレ目標と追加金融緩和を発表しました。
 さすがに、市場で日本銀行にケンカを売るような投機筋はいません。
つまり、日本銀行に戦いを挑むような投資家はいないということです。
ここは、いったん退却をするでしょう。
 一方、日銀総裁は、デフレの原因については、
「(日銀が供給する)お金の量が足りないからではなく、
お金を有効に使うビジネスチャンスや
(企業などの)成長機会が乏しくなっているからではないかと」と述べています。
(2月18日、朝日新聞の記事から)
 ただ、こうした見解には、消費者の視点が欠けていると思います。
消費者は、気づいているのです。
たとえ自分たちの給料が下がっても、
それ以上に物価が下がれば「実質収入」は下がらないということを。
消費者にとって、物価に対する「デフレ期待」は、相当大きいものがあります。
 さて、日銀総裁は、スーパーで買い物をすることはないでしょう。
また、新聞に入ってくる「チラシ」で値段をチェックすることもないでしょう。
 こうした仕事は、庶民の仕事であって、
時に貴族と呼ばれる「日銀貴族」の仕事ではないと思うかもしれません。
ましてや日銀貴族の頂点に位置する総裁にとっては、
スーパーやチラシは無縁の世界かもしれません。
しかし、日銀は、「物価の番人」でもあるべきです。
 悲しいことに、今、スーパーは、徐々に、
高級スーパー、中級スーパー、下層スーパーに分かれつつあります。
所得が高い人が利用する「高級スーパー」、
中間層が利用する「中級スーパー」、
所得が低い人が利用する「下層スーパー」。























































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